障害のある人の経験やアクセシビリティが描かれた小説・エッセイ・手記をまとめています。

アーダ・ダダーモ 越前貴美子

(引用)重い障がいをもつ娘ダリヤを育ててきたアーダは、四十九歳で乳がんを告げられる。限られた時間の中で彼女は娘に語りかける。介護の日々に刻まれた葛藤と喜び、溢れる愛。生と死の境界で紡がれる想いを描いた自伝的作品。イタリア文学最高峰ストレーガ賞受賞作

中川薫

(引用)医療的ケアの必要な子どもの母親は、どんなことに苦労しどんなことに悩みながら仕事を続けてきたのか…… 自身の33年間に及ぶ経験をもとに、「医療的ケアの担い手問題」「障害児の母親規範」といった根本的問題を問いながら、医療的ケアの必要な子どもと家族のこれからと、母親の就労問題を考える、当事者・家族、専門職、研究者必読の書

垂髪あかり 坂本彩

(引用)「できる/できない」という目に見える⼆分的な評価や能⼒で⼈の価値を判断しがちな社会にあって、個性の広がりや感情の豊かさという「内⾯」に⽬をむける〈ヨコへの発達〉とはいったい何なのか。 障害や病気と共に⾃分らしく⽣きる⼈たちと、彼らと共にある⼈たちが紡ぐ「生活」や「人生」の物語が問いかける。 Part1 坂本彩のまなざす〈ヨコへの発達〉 Story 1 ひとり暮らしがしたいんや Story 2 合っ…

人を目撃した人

エッセイ
高秉權/著 影本剛/訳

(引用)わたしたちが暮らす地はどこですか? 障害者、移民、貧者、病人、非人間動物……。人間の資格を否認され、差別されてきたすべての者たちを「人」として目撃し、人びとの声を小さくする世間の騒音を突きやぶるために現場で闘い続ける哲学者の切実な叫びと障害者との連帯の記録。 日本語版序文 プロローグ その日の踊りを記憶し 第一部 二度目の人 ツァラトゥストラの最初の連れ人 二番目の人、ホン・ウンジョン デヴィッド…

平田恭子

(引用)視覚に障がいのある女性たちは、どのように親になる過程を生きているのか 育児能力を疑われるなどの差別の経験、肉眼で「見る」こととは違った「みる」の内実、実母・ヘルパー・ママ友・夫との協働など、様々な側面から複合的に描き出す、親になっていく日々。

違和感のゆくえ

エッセイ
認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ/著 垣花つや子/編集 椋本湧也/編集

(引用)〈あなたが働くなかで覚えた違和感を教えてくださいーー〉 違和感をなかったことにせず、立ちどまって目を凝らしたとき、一体何が見えてくるだろう?障害のある人を核とした文化創造発信拠点「たけし文化センター」で働く18名が綴る、違和感のゆくえ。 ・わたしの違和感珍道中(高木蕗子) ・楽に生きてたまるか(塚本千花) ・未解答に拠って立つ(尾張美途) ・即興演奏のような場から(夏目はるな) ・彼らのルーティン…

西亀真/著

(引用)47歳で失明してから15年。 62歳を迎えた私のもとに、2歳の盲導犬シエルがやってきた。 慣れない2人暮らし。 頼もしく、やんちゃなシエル。 シエルと暮らし始めて、もう5年半。 ドタバタな毎日だけど、互いに心を通わせ、本当の「幸せ」と「愛」に気づいていく。いつか別れが来ると知っているから。 視力を失ってからの苦しみ、挑戦、そして幸せをつかむまでの軌跡! 第1章 幸せを得る 盲導犬「シエル」との出会…

門眞一郎

(引用)自閉スペクトラム(AS)上にあると自認している児童精神科医がつづる著者個人の歴史と、自閉症をめぐる歴史、精神医学の歴史。医師となってから半世紀を超えた今、激動の時代とともに自身が歩んできた道程を振り返る。

パトリック・ガーニェ 高橋知子

(引用)「私には他の子供たちのように感じることができず、罪悪感や共感といった感情が決定的に欠けている」--幼少期からトラブルが絶えなかった著者が、病と向き合う中で見出した希望とは。自身の実体験をもとに、知られざるソシオパスの実像と人間の本質を描き出す

宿谷辰夫 宇田川芳江

(引用)「突然聞こえにくくなった」「話はできても聞こえてない」……実は私たちの身の回りには「聞こえ」に困難を抱えている人たちがたくさんいる。にもかかわらず、難聴者や中途失聴者が生きる現実はほとんど知られていない。日常にある生きづらさ、あるべき聴覚補償を、医師や支援者、多くの当事者たちの声から伝える。

ビーエヌエヌ(2020年)

(引用)みんなで考えたい 変わり続ける世界と表現のこと 近年、当事者や支援者、また研究者などの長年の働きかけによって、人間の多様な在り方、社会に根づく差別や偏見、不均衡な社会構造がより明らかになり、「ポリティカル・コレクトネス」、「DEI」、「多様性」といった言葉や、そのような視点を反映した表現に触れる機会も増えました。これらは公正で平等な社会を目指す重要な取り組みであると同時に、自分自身をも顧みなければ…

青木,志帆,弁護士 谷田,朋美

(引用)難病の弁護士・青木志帆と、診断が確定しない新聞記者・谷田朋美。慢性疾患によるさまざまな病苦(頭痛・吐き気・めまい・倦怠感…etc)を抱えながら、なんとか「健常者」に擬態して生きてきた。そんな二人が出会い、交互に言葉を紡いでいくことで「慢性疾患の日常」が描かれていく。 「健康体」が当たり前に称揚される社会への居心地の悪さ。学校生活、就職、結婚、家族、あらゆる場で「人並み」になれないしんどさ。強さと弱…

小山内美智子

(引用)脳性麻痺から障害のある身体で生まれきた著者。彼女が自立するためには、社会との戦いがあった。持ち前の愛嬌とユーモア、そして沢山の出会いが、彼女の人生を進めていく。トッコラトッコラと体を揺らしながら歩いてきた一人の女性の記録。人が働き幸せに生きることのあたりまえを教えてくれる。 推薦文・高橋恵子 はじめに・最後の仕事 1章 働く両親を見てトッコラ旅が始まる 1 父はアイディアマン 2 施設の友人たち …

村上良雄

(引用)魂がふるえる、夢ある運動がここにある。奈良の地で芽吹いた「誰もが自分らしく生きられる家」づくりをめざす運動は、関わる人たちそれぞれが思い描く夢を重ね合わせて次々に実現してきた。その「わたぼうし」スピリットはアートと音楽の風に乗り、奈良から全国へ、そして今や日本から世界へと広がっている。絆を結び続けてきた「たんぽぽの家」、その50年の軌跡を綴る一冊。

平田江津子/著

(引用)みんな一緒の教室がいい! 普通学級で同世代の友だちと毎日を過ごし、自閉症の息子カズキの表情は明るく変わっていった。担任の先生、支援員、生徒たちと手探りで始めたフルインクルーシブ・スタイルは、発見と感動の連続だった。テレビや新聞で紹介されてきた、平田カズキくんの小学校から高校卒業までを母親が綴った成長記。解説・小国喜弘さん(東京大学バリアフリー教育開発センター長)、木村泰子さん(大阪市立大空小学校初…

わたしのeyePhone

エッセイ
三宮 麻由子

幼くして視力を失った著者が、iPhoneという新しい相棒と出会い日々を綴ったエッセイ集。視覚障害者とテクノロジーの関係を描く。

浅川 智恵子

視覚障害があるIBM研究者・浅川智恵子が、見えないことで気づいた発見や思考の変化を綴った自叙伝的エッセイ。視覚障害がある人の視点からテクノロジーと障害の関わりを語る。

みゆみゆチャンネル

(引用)生まれつき耳が聞こえず、家族全員がろう者のデフファミリーとして育ったトトさん。複雑な家庭環境に育ちながらも専門学校で手話を身につけたゆうこさん。そんな2人が一緒に住み、「耳の聞こえない夫と聞こえる妻の日常」をユーチューブで発信すると大反響を呼び、登録者数はいっきに伸びた。本書はそんな2人(娘も入れて3人)の生活をエッセイとしてまとめた一冊。 ・耳の聞こえない人はどのような日常を過ごしているのか ・…

川名紀美

アルビノ(先天性色素欠乏症)当事者の日常と社会的偏見を取材し、当事者の視点からその生き方を描いたノンフィクション。

カーソン・マッカラーズ

聾唖の主人公シンガーを中心に孤独とコミュニケーションの断絶を描いたカーソン・マッカラーズのデビュー長編。聴覚障害を通じて社会的疎外を問う作品。

片山,恭一,1959-

(引用)カナダのトロント生まれのバーバラ・アロースミス・ヤングは、生まれるとき、身体が左右非対称だった。そして、脳に重度の神経障害があった。霧のなかにいるようだった。成長して学齢期に達したが、彼女は抜群の暗記力で学習障害を一時的に乗り切り、その後、自ら脳を鍛えるシステム──アロースミス・スクールを確立した。ベストセラー作家が描く感動のノンフィクション!

えのき会

(引用)でこぼこした道を何もわからないまま歩いていると、パッと道が開けてくることがあります。…歩きづらい道でも、仲間の母親たちとおしゃべりしながら歩いていくと、目に映る景色が少しずつ変わっていきます。この子にも地域で当たり前の暮らしを、その道を切り開いた障害児の母親たち。

松永正訓

障害のある人として生まれた子どもとその家族の葛藤と受容を描いた小説。命の尊厳とインクルーシブな社会のあり方を静かに問いかける感動作。

あかんくない

エッセイ
みきの穂なみ

障害のある人の日常をユーモアで描いたコミックエッセイ。著者の視点から、ありのままの生き方の価値をポジティブに語りかける。

鈴木 大介

(引用)41歳で脳梗塞で倒れたものの、懸命なリハビリの末に見事現場復帰したルポライターの鈴木大介さん。鈴木さんが高次脳障害を受容するまでの行程を描いた記事は大反響を呼びました。 そんな鈴木さんの闘病生活を支えた「お妻様」。鈴木さんと「家事力ゼロな大人の発達障害さん」だった「お妻様」が悪戦苦闘しつつ、「超動けるお妻様」になるまでの笑いあり、涙ありの日々をお届けします。 発達障害妻と脳梗塞夫の愛と笑いと涙の実…

辺見庸

重度障害者施設での大量殺傷事件をモチーフに、障害者の尊厳と生の意味、「役に立たない命」を排除しようとする優生思想の暴力性を正面から問う社会派小説。

失明した兄が北朝鮮からの真の帰国者かどうかを弟が検証しようとする推理小説。視覚障害をめぐる真実が謎の核心に据えられている。第60回江戸川乱歩賞受賞作。

人間仮免中

エッセイ
卯月妙子

統合失調症を抱える著者自身の体験を漫画で描いたコミックエッセイ。精神障害の当事者視点から生きづらさと愛を率直につづった作品。

アズ直子

(引用)空気が読めずに浮いてしまう、なぜか会話が噛み合わない、時間を守るのが苦手、規則やルールにこだわる、予定を変更されるのがイヤ、音や光に敏感、周囲も自分も傷つけてしまう等、そんな悩みをお持ちの方に読んでいただきたい一冊です。

矢幡洋

(引用)「4に9から手紙が来ました。今日はダンスパーティーがあります。4が踊ってるるるるるー。6は登ってるるるるるー」歌いながらお絵描きするエリ。彼女に下った診断は「自閉症」―。まさか、自分の娘が―。病床の妻、壊れゆく生活、すべてを背負って臨床心理士の父は愛娘の障害に挑み続けた。自閉症と言われた我が子が家族の力で驚異的な成長をとげるまでの9年間の記録。

小説
河原れん

事故による記憶障害がある主人公が失われた記憶の真実を追う長篇小説。記憶障害のある人の視点でリアルに描かれ、映画化もされた話題作。

宮本まどか

聴覚障害のある著者がピアニストとして活動する経験から、音楽と障害との関わり、表現活動の社会的意味を語る手記。音と沈黙の両方を生きる物語。

ジョン・エルダー・ロビソン/ユキエ・テーラー

(引用)本書は40歳になって自分がアスペルガー症候群とわかった著者が人生の軌跡をたどった自伝です。人とのつながりを切望しながら、それが適わなかった前半生から、自分の可能性と自分が変われることを信じ、徐々に自信をつけてきて今を生きていることを、洞察力をもち、あたたかな、そしてユーモラスな視点から生き生きと描写しています。本書で描かれている、深く愛情あふれる、そして誇りある彼の物語は、障害の有無にかかわらず、…

リアン・ホリデー・ウィリー/ニキリンコ

(引用)ちがってたって堂々と。これがわが家のモットー。前著『アスペルガー的人生』で自らの半生を語ったリアンが、結婚や子育ての経験を通してつかんだ、自分を見失わずに現実と向き合うヒントの数々。

泉流星

(引用)しばしば噛み合わなくなってしまう会話。「個性的」を通り越し、周囲の目を忘れたかのような独特の行動。ボキャブラリーも、話題も豊富な僕の妻だが、まるで地球人に化けた異星人のようだ...なぜ?じきに疑問は氷解する。彼女はアスペルガー症候群だった。ちぐはぐになりがちな意識のズレを少しずつ克服する夫婦。その姿を率直に、かつユーモラスに綴った稀有なノンフィクション。

ウェンディ・ローソン/ニキリンコ

(引用)「知的障害?」「精神分裂病?」「それともオクテなだけ?」さまざまな誤解を受けてきた私―「普通の人々の世界」「自閉症者の世界」二つの世界を生きる著者が大人になって振り返る成長の痛み、心の軌跡。

大江 健三郎

知的障害のある子が生まれた父親の苦悩と受容を描いた大江健三郎の小説。障害のある子を持つ家族の視点から葛藤と向き合いを克明に記した代表作。

ダニエル・キイス/小尾 芙佐

知的障害のある青年が手術で天才的知能を得てから元に戻る過程を当事者視点で描いたSF小説。障害と社会的排除、知性と人間性の関係を問う。

ジョン・ウィンダム

流星群の影響で大半の人類が視力を失い、肉食植物トリフィドが蔓延する世界を描いた1951年のSF小説。視覚障害者が多数となった社会の崩壊と再建を問う。

ロバート・A.ハインライン/矢野徹

放射線事故で視覚障害のある宇宙詩人を主人公にしたハインライン1947年のSF短編。視覚障害がありながらも詩作を続ける意味を描く古典的作品。

田中一二

1944年発表の児童文学で、知的障害のある子どもたちと健常者の友情を描いた作品。子どもたちの成長と交流を通じてインクルージョンの価値を伝える。

精神病院に収容された患者の視点から狂気と正気の境界を描いた夢野久作の短編小説。精神障害をめぐる閉塞的な環境を題材とする。

盲人国

小説

視覚障害者だけが暮らす孤立した山の谷に迷い込んだ晴眼者の体験を通じ、障害と正常さの相対性を問うH・G・ウェルズの1904年の短編小説。

神経症を患う女性が療養先で壁紙の模様に幻覚を見るようになり精神的に追い詰められていく様を描いた、19世紀末アメリカの短編小説。

Against Technoableism

エッセイ 海外
発行年不明 Ashley Shew

テクノロジーと障害についての既成概念に異議を唱え、障害者がテクノロジー活用における真の専門家であることを主張するマニフェスト。